三次元彼氏。


「16時半ですよ」
「16時半!?」

答えた瞬間に、彼女は荒々しく椅子から立ち上がった。


「え今16時半てことは、帰ってごはん食べて風呂入って…………、あー寝るの12時過ぎちゃう帰らなきゃ」


彼女は指折りしながら時間の計算をしているみたいだった。



「じゃあ!」

「え…あ、はい」


パソコンをリュックに押し込むと、彼女の背中よりも大きなそれを背負っていそいそと帰っていった。





………な、何だったんだ………。


その場に取り残された僕は、呆然と突っ立っていた。



彼女のパソコンの画面に映されていたエラー表示の下には、4講目かつ講義名からしていかにも楽そうな講義のみにチェックが入った登録画面。



……あんな人、居るんだ………。


次々と表情を変えたりおかしな質問ばかりを投げかけてきたりと、全然読めない彼女を思い出したら、何だかおかしくなってきて思わず笑ってしまった。



不思議な人だけど、何か面白かったな…、どこの学科なんだろう………。




僕はさっきまで話していた彼女のことを思い出しながら、アパートへ帰った。






( 不思議なあの娘 )



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