松姫様からの贈り物


信忠さんの事を話す松さんはなんだか、カッコよく見えた。


それに比べて私は──?


ろくに挨拶もしない。話しかけもせず、ただ遠くから見つめているだけ。


私……何も頑張ってない。


こんなの───嫌だ。


柏木くんに──好きな人に"好き"って自信を持って言えるようになりたい。


変わりたい…………!!


「ありがとう松さん……私、頑張ってみる!」


「ふふ、いい顔になりましたね。……あ、そうだ!」


松さんはパンッと手を合わせると贈り物の中から手に乗るサイズの小さな丸い物を持ってきた。


「これを──結愛さんに」


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