。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅵ《シリーズ最新巻♪》・*・。。*・。



てか


「お前、ちゃんとイチのこと好きなんやね」


響輔の無言の攻撃(?)をかわしながら、ため息交じりに言うと


「そらそーやわ。好きやないと付きあわへん」


「ま。そうやろな~


んで?あの女と結婚するん?」俺が目を上げて響輔に聞くと


キキっ!


またも急ブレーキ!


シートベルトを締めてなかったら、また顔面ダイブするところだったぜ。危ねぇ。


「何だよ!(怒)」


「いや……戒さんがぶっ飛んだこと言わはったんで、


俺、動揺しました」


てかその無表情で動揺とか!!


やがて、再び車は走り出し


「俺と一結が結婚したら、一結は


鷹雄 一結?



何や、ゴロはええな」


と独りブツブツ。


そこかよ。今度は俺が突っ込む番。


「俺と朔羅が結婚しても、苗字は変わらないし~♪楽やな♪」


「ええですね。俺は一結が苗字変わるんやったら、手続き丸投げされそうや」


「だろうな~、でもお前も面倒くさがりやん?そんなんで大丈夫なん?婚姻届だしてすぐに離婚しそうやない?」


ちょっと笑うと、響輔はハンドルを握ったまま


「戒さん―――……」と呟いた。


「あ?」




「俺ら、今殺されそうになったんですよね」




「……ああ、せやな…」


「何年も先の話を出来るのは、あとどれぐらいなんですかね」


響輔は前を向いたまま、だがその表情から感情は読み取れなかった。




「ずっとだよ。


ずっと、ずっと―――お前と、この先何年も……俺らはコンビだ」




それはスネークを倒す、と言う意味がある。


「ずっと…ですか、それはちょっと困りますね」と響輔は淡い笑みを浮かべ、


困るってなぁ!そこは「はい」と即答しろよ!


と怒った(フリ)だが…


とりあえず…


「俺は無事家に着きたい」


言ってる傍から響輔は急な車線変更。


「てか、ウィンカーぐらい出せ!!」


タチバナにこいつを突き出そうかな。道路交通法違反で。


俺、響輔とずっと一緒に居たいって思ったけど、早まったかもしれねぇ。


タイガの爆発攻撃よりも、響輔の運転の方が怖ぇえよ!




******************




< 63 / 413 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop