恋人は社長令嬢
強引に抱きしめたくなるくらい、梨々香は可愛い。

「瞬、私ね……まだ”愛してる”の意味、分かってないと思うけど……」

「うん。」

「高校卒業しても、大学卒業しても、社会人になっても…お祖母ちゃんになっても……瞬と一緒にいたいと思うよ。」

「梨々香……」


今の言葉で、瞬の気持ちは固まった。

「結婚しよう、梨々香。」

「えっ?」

「俺の奥さんになってよ、梨々香。」

梨々香は、瞬のプロポーズの言葉に、一瞬考えた。

「……ヤダ。」

「ヤダ!?」

「私、大学生活、楽しみたいもん。結婚しちゃったら、いろいろ制約があるでしょ?」

「そんな~」

「だから、結婚するのは……私が大学卒業したらね。」

「……仕方ないなあ。」


梨々香の笑顔には、一生敵いそうにもない、瞬のようですね。
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