恋人は社長令嬢
「ああ…そうだな。」

「いつか瞬とも、この場所で、一緒に星を見上げたいな…」

「見上げればいいさ。案外、近い将来かもよ。」

梨々香は、この前の事を思い出した。

「そう言えば、瞬。私達の事、あやしいって疑ってたよ。」

「ハハハッ!気持ちは分かるけどな。」

「ええ!分かる~?こんな側にいるのに、安心して寝ころんでる二人なのに?」

「俺達、年の近い兄妹みたいなもんだしな。」

「そうだよ。世の中には、男と女を超えた、人間としての友情も成り立つよ。」

「う~ん……そうとも言い切れない。異性の友達ってヤツは、なまじ意見が合うから、時々やっかいな事を、引き起こすし。」

善は、鼻をすすった。
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