恋人は社長令嬢
「ああ、これ?オレンジジュース。搾りたてだよ。」

「いいなあ。私も飲みたい。」

「冷蔵庫にあるよ。」

「やったあ!」

梨々香はわざと、明るく振る舞った。

「梨々香は、彼氏とうまくいってんの?」

那々香が、ジュースを一気に飲みした。

「うん。順調って言えば、順調。」

「そう……よかったじゃない。」


やっぱり、おかしい。

いつもの那々香なら、ここでは。

『そう思ってるのは、自分だけだったりして。』

ってセリフを言うはずだ。
※あくまで梨々香の予想


「那々姉、何かあったの?」

「何かって?」

「分からないから、聞いてんじゃん。」

「それもそうか。」

で、肝心の答えが返ってこない。
< 215 / 275 >

この作品をシェア

pagetop