恋人は社長令嬢
『あんな騒ぎがあって、那々香が本社に残れたのは、社長の娘だからって、噂が立ってるんだよ!!』

「ええ?松森が、社長の娘?」

それを聞いて、瞬以上に驚いたのは、梨々香の方だ。


まさか それって……


「ねえ、瞬。」

「何だよ。」

「その松森さんって、那々香って名前?」

「ああ、そうだよ。よく分かったな。」


あ~あ。やっぱり那々姉だよ。


『それで、那々香が社長に呼ばれたんだ。』

「えっ…」

『今から戻ってこれないか?』

「わ、分かった。」

電話を切り、携帯をポケットの中に入れた。

「梨々香、俺今から会社に、戻らなきゃいけないんだ。」

「うん、いいよ!」

「気を付けて帰れよ。」

「って言うか、私も行く!!」

「はあああ???」

梨々香は、瞬と一緒に走り出した。
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