続・闇色のシンデレラ
だけどこの状況を続ければ色魔に飲まれてしまう。



「志勇」

「ん?」

「お昼過ぎに帰ってきたりした?」

「いや、午後はずっと事務所にいたな」



だから夢の中で妙にはっきりと聞こえていた、大丈夫と声をかけてくれた人が誰なのか考えることにした。


志勇じゃないとすればお母さんかな。


大丈夫が口癖と人といえば彼女を思い浮かべる。


と、結論づけたところで瞳に映る灰色のもの。




「で、これはなんだ?」

「あっ……!」




志勇の手によって持ち上げられたのは、志勇が寝巻きとして使用しているトレーナー。


そういえば、志勇のにおいがするものをと洗濯カゴから探して出してきたんだ。



「違う、違うの!特に深い意味は……!」

「旦那の寝巻きと一緒に寝て気持ちよかったか?」

「や、そうじゃなくて……」

「そうじゃない?じゃあどういうことだ壱華」

「……」

「なあ、壱華」



わたしが嘘が苦手なのを分かってて追い詰める志勇。


彼もすました顔をしているつもりだろうけど、心の内で笑ってるのはバレバレだ。


この、ドS狼。


わたしも心の中で悪態ついて、口を開いた。
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