続・闇色のシンデレラ
「親父には報告したのか?」
「うん、ついさっきね。『いつか結婚するだろうとは思ってた』って言われた」
「……」
“俺と対応が違うじゃねえか”って顔だな。
いろいろ揉めたもんね、わたしたち。
「兄貴も出席してよね。大事な弟の結婚式なんだから」
「やなこった、俺が大事にしてんのは壱華と家族だけだ」
それにしても志勇は相変わらず素直じゃないんだから。
「なら志勇は家で双子たちとお留守番しておく?私と絆は式に出席するから」
「は?壱華が出る気なら俺も行く」
「ぶっ……ははっ、相変わらず壱華が絡むと単純すぎ、兄貴」
あえて突き放すように言うと態度を変えた志勇。そんな兄に颯馬は堪えきれず笑った。
「来てくれる?よかった〜。
あ、でも永遠と刹那はどうするの?」
「うーん、連れて行ってもいいけど途中で泣き出しちゃいそう……特に刹那の泣き声大きいから迷惑になりそう……。
そうだ、凛太郎にお願いしようかな。
その日予定空いてるか聞いてみようっと」
「ダメだったら双子ちゃんたち来てもらってもいいからね。
赤ちゃんは泣くのが仕事だし全然大丈夫よ!
そしたら一応家族5人分渡しておくね、はい」
涼はバックから招待状取り出しわたしに渡した。すると「本家の人には直接渡したいから」とふたりは笑顔で家を出ていった。