エレベーター
☆☆☆

翌日。


充弘は言っていた通りあたしを家まで迎えに来てくれた。


学校までの道のりを一緒に歩いていると、少しだけ気分が晴れて来るのを感じる。


ただ、今日の放課後にもきっとあたしはエレベーター内に引きずり込まれてしまうのだろう。


そう考えると心の奥がズッシリと重たくなっていった。


「そんなに暗い顔するなよ」


「うん……」


充弘にしっかり手を握りしめられても、心は晴れない。


「前原さんと接触ができれば、きっと変わるから」


そうだろうか?


昨日あたしはついに殺されかけたのだ。


そのことをおもい出すと、今更どうすることもできないような気がしていた。


咲子さんはあたしに何か伝えたがっていたが、あたしはそれを理解できなかった。


咲子さんは激怒し、もうあたしを生かして置こうとは思っていないのではないか……?
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