エレベーター
不穏な空気を感じながらスマホの画面を確認してみると、時刻は夕方の5時になっていた。
すでに放課後になっている時間だ。
《充弘:体調は大丈夫か? 今から、家に行っていいか?》
充弘から送られてきていたメッセージの時間を確認すると、10分ほど前のものだった。
あたしはすぐに充弘へ電話を入れた。
『美知佳か? 今家の近くまで来てるんだけど』
「今、教室にいる!」
あたしは充弘の言葉を最後まで聞く事なく、そう叫んでいた。
スマホを耳に当てたまま窓まで近づいて外を確認してみるが、人っ子一人いない。
それを確認した瞬間昨日の出来事を思い出してゴクリと唾を飲み込んだ。
まさか、全く同じ状況なんじゃ……?
背中に冷たい汗が流れて行くのを感じる。
『教室? どういうことだ?』
「わからない。家で寝てたはずなんだけど、起きたらここにいたの」
早口に説明すると、通話口の向こうが騒がしくなった。
一穂や幸生も一緒にいたのかもしれない。
『今から学校へ戻るから、動かずにじっとしてろ!』
充弘の怒鳴るような声が聞こえてきて、通話は途切れたのだった。
すでに放課後になっている時間だ。
《充弘:体調は大丈夫か? 今から、家に行っていいか?》
充弘から送られてきていたメッセージの時間を確認すると、10分ほど前のものだった。
あたしはすぐに充弘へ電話を入れた。
『美知佳か? 今家の近くまで来てるんだけど』
「今、教室にいる!」
あたしは充弘の言葉を最後まで聞く事なく、そう叫んでいた。
スマホを耳に当てたまま窓まで近づいて外を確認してみるが、人っ子一人いない。
それを確認した瞬間昨日の出来事を思い出してゴクリと唾を飲み込んだ。
まさか、全く同じ状況なんじゃ……?
背中に冷たい汗が流れて行くのを感じる。
『教室? どういうことだ?』
「わからない。家で寝てたはずなんだけど、起きたらここにいたの」
早口に説明すると、通話口の向こうが騒がしくなった。
一穂や幸生も一緒にいたのかもしれない。
『今から学校へ戻るから、動かずにじっとしてろ!』
充弘の怒鳴るような声が聞こえてきて、通話は途切れたのだった。