絶望を希望で…
静かな朝…?

輝夜side





ジリリッジリリッ

無機質なアラーム音が部屋中に響き渡る。

『んっ………。

6時か…。』

カチッ

『そろそろ…起きようかな。』

ギシッ…トタトタトタ…

『ふわぁ…おは…』

いつもの挨拶を言いかけて止まった。

そういえば…

『もう…誰もいないんだった。』

私は少し寂しさを感じたが、

そっと気持ちに蓋をし、気付かないフリをした。

『朝ごはん…要らないや…。』

あの日から何も食べる気力が出なくなった。

でも流石にそれはダメなので

昼と夜は頑張って食べている。

プルルップルルップルルッ

『電話…?』

カチャッ

『もしもし。』

??「やっと繋がった!

お前今どこにいるんだ!

学校にも倉庫にも行かずに何してんだよ!

みんな心配してるんだぞ!?」

『私はもう…一人でいるべきなんだよ…』

??「んな訳あるかよ!?

俺はお前のことが大好きだし、

あいつらも大好きだって言ってた!」

『…私は本人から聞いたことしか信じない。』

??「チッ…今どこにいる?」

『答えたくない。』

??「なぁお願いだよ…。

“大事な人”について分かったことがあるんだ。」

『…!?

それは本当なんだね?』

??「あぁ…お前には…辛い話になるかも…」

『それでも、いい。

生きてるならそれでいいから聞かせて。

私が今いるのは…シェアハウスしてた場所。』

??「あそこか!待ってろ今すぐ行くからな!」

『…おじさんなんだから気を付けなよ。』

??「失礼な!

俺はまだピッチピチの24歳だ!」

ピッ

…はぁ…

人と話すの久しぶりだったな…。

…元気なおじさんだな…。

『…あ。

…絶対…怒られる。』



< 3 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop