【完】君に惚れた僕の負け。
「どうしよう朱里くん……!冬休み中にクラスみんなでカラオケ行こうだって!」


「うん……なんでそんな慌ててんの?」


「カラオケってちょっとだけ苦手なの」


「へぇ」


「歌わないといけないのかな……」


「つーかそれなら不参加でよくね?」


「それは寂しい」


「……あっそ」



理解できねーなんて言っておきながら、朱里くんはあたしの頭にポンと手を置いて。


「じゃあ今度俺と練習しにいく?」


「いいの!?」


「うん、別に」



ぱああああっと世界が明るくなった気分。


「ありがとう朱里くん……っ」


優しい……。もっと好きになっちゃう。


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