【完】君に惚れた僕の負け。
ドクドクドクドク……と今度は自分の心臓が飛び出しそうに動いているのがわかる。


朱里くんの胸に頬をぺったりつけて、縮こまった。


「……なんで抱きしめるの?」


そんなことだけ声に出してみる。



「誰かさんが明日から寂しくて泣かないように」


「……充電してくれてるんだ。ありがとう」



優しさが、聞こえる鼓動が、全部愛しい。


強く鳴っていた心臓の音はいつの間にか穏やかになって、温もりが心地よくなって。


朱里くんにしがみつくように手を伸ばして、ゆらゆらと夢の中におちた。



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