チョコレート記念日Ⅱ~ホワイトデー編~
もちろん、その声の主を俺が間違えるはずがない。
恐る恐る声のした方向を振り返ると、
そこにいたのは、驚いた表情の蘭だった。
「びびった!蘭なんでここに…?」
思わず、いつも通りに声をかけた俺。
「……」
だが、彼女の視線は、すでに近くにいた明花ちゃんの姿をとらえている。
蘭の表情は、みるみる険しくなり、
「ふーん…松山くんと遊んでるって言ってたのは嘘だったわけね」
ポツリと、そう呟いた。