チョコレート記念日Ⅱ~ホワイトデー編~


俺がそう言うと、紅葉は嬉しそうに微笑む。


そして、


「お兄ちゃん!僕のランドセル、萌花ちゃんにも見てもらう!萌花ちゃんの所行こ!」



と、突拍子もないことを言い出した。



「え、あぁ…萌花ちゃんにもね…」



「きっと、僕のことカッコいいって言ってくれるよね?ねぇ、お兄ちゃん僕、萌花ちゃんのところ行きたい!連れてってー!」



キラキラした目でそう尋ねられると、断りづらい。



というか、紅葉のお願いを断れないのだ。




…紅葉、絶対俺が断れないのわかってお願いしてるよな。


可愛いからって甘やかしすぎたかな…。



ハァ…と、心の中でため息をつく。




< 68 / 84 >

この作品をシェア

pagetop