腕の中の静けさは・・・
予定通り私はきっちり一週間で仕事は片付いた。
その間にシオンはすっかり逞しくなった気がしする。

「ほんといい子ね」ってオモニのお墨付きをもらってうれしくなる。







その日のユソンは帰りが遅くてふたりには先に休んでもらい
夕飯はいらないって連絡をもらっていたからリビングで書類の整理をしながら待っていた。


ココでの生活も残り3日あまり。



シオンは今夜はハラボジ、ハルモニと一緒のベッドで寝かせて貰っている。

本当に手のかからないいい子(笑)




そんなシオンを見てオモニが言った一言にみんなで笑った。

『この子誰にでも付いていきそうね?』って。



確かに。いつもニコニコ愛想がいい表情豊かなシオン(笑)
本当に気を付けよう・・・(笑)








後ろからふわって抱きしめられて目を覚ます。






「ごめん(笑)起こしちゃった」

「うんん。ごめん、いつの間に寝ちゃったんだろう。。おかえりなさい」

「ゴメン、遅くて」

「おつかれさまでした。シャワーしてきたら?」

「うん。そうする」

「お腹は?」

「んん、、、ちょーーっと、、なにかある?」

「わかった用意しとくね」



キッチンに行って野菜スープを温める。




「イイ匂いっすね~~一気に腹減った。笑」

「ビール飲むでしょ?」

「ってゆーか今飲みたい」

って言いながらプシュて音がした。



「くぅぅぅ、、、、、、、、、んっめ(笑)」

「ほんとおいしそ。笑」

「飲む?」

って渡された缶ビール。



コクコク・・・・・


視界に私を見下ろすユソン。



コクン。


そのまま缶を取り上げられて・・・・・・・







「ヤ、、ちょ、、っとユソン、、」

どんどん深くなるキス。
こんなところで・・・・




「やべ~なんか色っぽかったっすよ、、」

オデコをつき合わせながらそんなことを言う。




「シよっか?」

「え?」

「ん?」

「なにかんがえてるのよ!」

「なんでぇ~いいじゃん」

「よくない!」

「ふたりとも寝てるって」




「・・・・・・・」





「あああっは(笑)今ちょっと、かんがえた。(笑)」

「ち、っがうし」


ぷちゅ。





「笑。。あさってね、オフもらえそうなんすよ。」

「あ、、、うん」

「だからいこ。ホテル」

「本気だったの?」

「はぁ??あたりまえ!なんのためにオレがんばってると?」

「え、、そのため?」

「もちろん(笑)」

「今夜も?」

「とーぜっん」



ドヤ顔。






「でもな・・・」

「ふたりにはちゃんと話してあるから」

「えぇ!」

「どーぞーって、ゆっくりしてらっしゃいってオンマが(笑)」

「ウソ」

「ほんと。シオンのことは心配しないでって言ってたすよ?オンマ」

「そ、、なんだ。でもほんとにいいのかな?」





ダイニングで向き合いながら野菜スープをすするユソンに問うと




「いいんすよ。これって親孝行のはずなんだけど?」

「そうなの?そう思っていいの?」

「孫の面倒みるの楽しいにきまってるでしょ?しかも親がいないなんて好き勝手できて最高に楽しいんじゃない?」

「そんなもの?」

「そーらしいよ?部長が言ってた(笑)」

「なんて?」

「部長のところも息子とお嫁さんなんすよ。うちと一緒。でね、息子ってある意味子育ての主導権ってないから子供のことはお嫁さんに知らないうちに気を遣っちゃうみたいなんすよ・・・ね」

「へぇ~~~」

「だから息子夫婦がいないときは孫を好きにできるから楽しいって(笑)」

「・・・・・・・ふぅ~~~ん」






いいのか?わるいのか?なんか判断がつかなかった。
ともすると、ちょっとイヤなのかも?

オモニムもアボニムも私に気を遣うってことでしょ?
それってなんかやっぱりイヤだな。








「さみしい?」

「え?」

「ヤダって思ってる?」

「ん、、、ちょっとイヤかも。だってふたりも私にそう思ってるかもってことでしょ?」

「でもさ、考えても見てよ。それってしょうがなくない?ふたりが天音に気を遣うのは当然だし、でも娘って思ってるのに間違いはない。でもさ、やっぱりその中でも気を遣うって当然だよ。それできないウチの両親ってのは逆にオレがイヤっすよ(笑)」


「んーーーん。か、、な?」

「でしょ」

「・・・・」

「だから甘えればいいんすよ。家族なんだし」


ハッとする。

家族なんだし・・・・・・









話しながら食器を片付けてダイニングのライトを消しながら身体を包み込まれるように並んで歩く。

リビングの奥にあるゲストルームに向かう。


と、いきなり向かい合わせになり始まるキス。










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