満月の夜異世界へと繋がりました
「あ、あの~着換えくらい自分で出来ますのでお構いなく!」


「そんな訳にはいきませんわ姫様!身支度を整えさせろとの王子の命令で御座います!私達にお任せくださいませ」


「え?!でも、あの…え?姫?」


私が目を覚ますといつの間にか王子の姿は無くここが改めてお城の中だってことがわかった
天蓋付のベッドに白で統一された空間、素人目に見てもかなり豪華な品の良い家具が置かれ庶民の部屋ではないのが伺えた…で、どうしたものかと思いマ−シ−さんと連絡しなくちゃな~なんて思って腰を上げた途端メイドさん達が雪崩込んで来たって訳


あ~でもない!こ~でもないと弄られ結局一番サイズの大きな紺色の比較的地味なワンピースに落ち着いた
髪はサイドを編み込まれたアップヘアにされ、薄っすらとメイクもされた為かいつもと違う私が鏡の中にいた


そういえば前髪を上げるの久しぶりだな、何年ぶりだろ?小学生依頼?
いや、もっと前かも…
ってかメイクなんて初めてだ
王子はなんて思うかな?咄嗟にそんなことを思った
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