愛され女子の激甘コレクション
1月。
新一君が大学に合格しますように。手を合わせて心のなかで唱え、顔を上げたら、隣から温かい視線を感じた。

「ちゃんとお願いごとした?」
後ろの人に列を譲りながら新一君に尋ねる。
「したよ。唯とずーっと一緒にいれますようにって」

健康的な肌色に力強い瞳。人混みでも頭一つ飛び出す新一くんは、大きな掌で私の頭を撫でる。
「そうじゃなくて、大学のこと」
「別に落ちてもいいよ。来年唯と一緒に入学したい」

私の頭じゃ新一君と同じ大学なんて到底無理なのに。
いつもこういうことを言うんだから。

新一君が私を好きになる理由なんてどこにもないのに、告白されたあの日からずっと、彼は私に甘い。
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