隣のキミをもっと溺愛、したい。

久しぶりの学校。

2週間の入院ののち、
やっと学校に登校できるようになった。


教室に入ると、

懐かしいみんなの笑顔に囲まれて、
ホッとする。


「羽衣、待ってたよっ」

「もう、心配してたんだからっ」

「ケガ、大丈夫なの?」


久しぶりにみんなに会えて
嬉しくてたまらないっ。


「お見舞いにも行っちゃいけないなんて、
ホント心配してたんだよっ」


「え?」


入院中、お見舞いが断られていたことを
知らなった。


ケガしたときにスマホも壊れてしまって

みんなからのメッセージも
受け取れずにいた。


なんだか、知らないことが多い。


「迎えに行くって言ったのに。
ひとりで大丈夫だった?」


「うんっ、もう大丈夫!
心配かけて本当にごめんね」


両手を合わせて、みんなに謝った。



「私たちこそ、あのとき一緒にいたのに。
こんなことになって、本当にごめんなさい」


「私も、羽衣が噂になってること、
知ってたのに。

羽衣から目を離しちゃったから……」


「噂?」


暗い顔をしている
朝歌と叶奈ちゃんのふたりを
キョトンと見つめる。


すると、
二人の顔色がサッと変わった。

んん?

どうしたんだろ?


< 169 / 276 >

この作品をシェア

pagetop