読めないあなたに小説を。
山の中にある合宿所は、少し古い建物だった。
中に入ると広くて、
意外としっかりした造りになっていた。
先生が点呼を取り、部屋へと案内する。
4人部屋なので、クラスの女の子3人と一緒に部屋に入った。
その中には櫻田さんの姿もあった。
私以外はみんな仲が良くて、
しかもイケイケの女子高生って感じの女の子たちだった。
みんなで荷物を下ろして、少しの間自由時間になる。
私の居場所はないように感じて、すみっこで膝を抱えて座っていた。
その間、三人の話を聞いていると、意外な話題になった。
「ねぇ、須藤くんって、どう?」
サラサラの黒いストレートの髪をした加藤さんが
そんなことを言い出した。
その名前が出たことにドキッとする。
「ああ、恵弥?あいつ去年同じクラスだったけど、
黒髪だったし地味でさ、誰とも喋んなかったよ。
高2デビューってやつ?
変わり過ぎてびっくりしたし」
「そうなの?意外~。大阪出身だっけ?」
「関西弁、何気に好きなんだけど」
「赤髪がいいよね」