甘い秘めごとのそのあとに




「委員長ー、こんな感じでどうかな?」

「うん、すごく良い!ありがとうねっ」

「やった!そしたら色塗っちゃうね」

「お願いします!」

「委員長、俺ら何かやることある?」

「あ、そっちの看板の組み立て手伝ってもらっていい?」

「「はいよー」」




夏休みが終わり、暑さも少し和らいできた頃

学校が始まったと思ったらすぐ、明凛の最大の学校行事と言える「明凛祭」が間近に迫ってきた。


最初は企画の段階からつまずくことも覚悟していたけれど、何だかんだで団結力はものすごいうちのクラス。

模擬店はたこ焼きとドリンクを販売することになり、お家にたこ焼き機がある子が数人いてすんなりと決まった。


そしてオーソドックスなたこ焼きはもちろんだけど、チーズや梅しそ、スイーツ系なども提案されて何種類か売ることになった。

誰かに偏ることなくみんなが案を出してくれて、動いてくれて、仕事を探してくれて。


順調に進んでいることに安堵しながらも、心の中はわくわくでいっぱいだった。

< 48 / 121 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop