甘い秘めごとのそのあとに
「委員長ー、こんな感じでどうかな?」
「うん、すごく良い!ありがとうねっ」
「やった!そしたら色塗っちゃうね」
「お願いします!」
「委員長、俺ら何かやることある?」
「あ、そっちの看板の組み立て手伝ってもらっていい?」
「「はいよー」」
夏休みが終わり、暑さも少し和らいできた頃
学校が始まったと思ったらすぐ、明凛の最大の学校行事と言える「明凛祭」が間近に迫ってきた。
最初は企画の段階からつまずくことも覚悟していたけれど、何だかんだで団結力はものすごいうちのクラス。
模擬店はたこ焼きとドリンクを販売することになり、お家にたこ焼き機がある子が数人いてすんなりと決まった。
そしてオーソドックスなたこ焼きはもちろんだけど、チーズや梅しそ、スイーツ系なども提案されて何種類か売ることになった。
誰かに偏ることなくみんなが案を出してくれて、動いてくれて、仕事を探してくれて。
順調に進んでいることに安堵しながらも、心の中はわくわくでいっぱいだった。