君の専属被写体モデル。



小学校。


教室で本を読む事が日課になっていた。

図書館から本を借りて、教室で読む。


ひとりで過ごす休み時間に慣れてしまっていた。


ある日のお昼休み。


クラスの女の子に声をかけられた。

「“はないちもんめ”しよ!」


私は、遊びに誘ってもらえたのが嬉しくて、本を閉じてクラスメイトに近寄った。

“はないちもんめ”は人の奪い合い。

クラスの人気者は、奪って奪われる。


……私は、奪われることもなく、最後のひとりに残ってしまった。

最後のひとりになってようやく名前を呼ばれる。



なんで、私、“はないちもんめ”に誘われたのだろう。



時に、残酷。


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