リボン~もう1度君に、プロポーズ~
「希里恵」

お兄ちゃんは私を見つめると、
「俺たちは何があっても、希里恵とお腹の中の子の味方でいる」
と、言った。

「希里恵ちゃん」

雪穂さんは私の手を自分の手と重ねると、
「希里恵ちゃんは、1人じゃないからね」
と、言った。

「――ッ、ううっ…」

止まっていたはずの涙がまたあふれてこぼれ落ちた。

「何があっても、俺と雪穂はお前たちのことを守るから」

「――うん…」

「風斗の言う通りよ…。

私たちは希里恵ちゃんの味方だからね…」

「――うん…」

泣きながら、何度も首を縦に振ってうなずいた。

「希里恵ちゃん…」

雪穂さんは私を抱きしめた。

「希里恵…」

そのうえから、お兄ちゃんは抱きしめたのだった。
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