リボン~もう1度君に、プロポーズ~
「あの、お父さんに孫の顔を見せるために連れてきたんじゃ…?」

そう言った雪穂さんに、
「それももちろんあるんですけど、今回の目的は俺と希里恵のことです。

目的が終わりましたら電話しますので」

周晴さんは言い返した。

「そうですか、わかりました。

大晴、雪穂ママと一緒に公園に行こうか?」

「うん、行く!」

大晴は私と周晴さんから離れると、雪穂さんのところへ行った。

「風斗」

雪穂さんはお兄ちゃんの名前を呼ぶと、
「この間みたいに、あんまりひどいことはしないでね」
と、言った。

「わかってる」

お兄ちゃんは首を縦に振ってうなずいた。

「じゃあ、行ってきます。

希里恵ちゃん、周晴くん、頑張ってね」

「はい」

「わかりました」

雪穂さんと大晴を見送ると、周晴さんはチャイムを鳴らした。
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