やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
和哉がどれだけ急いで帰ってきたか莉緒にはわかる。
きっと早く帰るためにと必死に仕事を調整して、寝る間も惜しんで戻りをはやめたのだろうと莉緒はわかっていた。

そっと莉緒は和哉の頬に触れる。

目の下には大きなクマができている。
疲れた顔・・・。

「どうしてですか?」
「ん?」
和哉は少し照れながらも莉緒に触れられるままにしている。

座り込んだままの莉緒の背中を支える和哉の手が熱い。
「どうしてそんなに・・・?」
莉緒はなぜか泣きそうになった。

ずっと会いたかった人にあえたから?

違う・・・。
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