堕とされて、愛を孕む~極上御曹司の求愛の証を身ごもりました~

「俺はもう一度、きみに恋がしたい」

 瑠璃の目が一度大きく見開かれ、みるみるうちに涙目になる。そして、瞬きしただけでこぼれそうなほどいっぱいに涙を溜めたその目で俺を見つめ、震える声で言った。

「私が望む志門さんは……今のあなたです。私とお腹の子を守って、大けがをして、記憶まで失ったのに、なお私を愛そうとしてくれる、優しいあなたです」
「瑠璃……」

 俺はあふれる感情のままに、彼女をきつく抱き締めた。そして、俺の胸でしゃくり上げる彼女があまりに愛しくて、そっと体を離すと、小さな顎を掴んで引き寄せる。

「ごめん。……プレゼント、こんなものしかあげられなくて」

 息のかかる距離で呟いて、そっと互いの唇を合わせた。やわらかく甘い感触が、ますます俺の胸を切なく締めつける。数秒重なったのち自然と唇が離れると、瑠璃が泣き笑いを浮かべて言った。

「最高のプレゼントです……。ありがとう、志門さん」

 俺は微笑みを返し、再び彼女を抱き寄せた。しかし、じっくり彼女の温もりに酔いしれる暇もなく、突然ガバッと体を離した瑠璃が、目を見開いて俺を見る。

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