この愛にタイトルなんていらない〜卒業、君への想いにサヨナラを〜
私の両親は以前女嫌いの弟に対し、「もし男性が好きであっても、受け入れるよ」と言っていました。そのため、私も「莉亜ちゃんのことが恋愛的に好き」とカミングアウトしたのです。受け入れてもらえると本気で思っていました。しかし、返ってきたのは残酷な言葉でした。

「それって友情じゃないの?」

「異性を好きになるのとどう違うの?」

その言葉は、失恋をした時よりも重苦しいものでした。とても胸が痛くて、私は泣きました。有名人がバイセクシャルであることは受け入れるのに、娘がバイセクシャルであることは受け入れてくれない。その現実が、とても残酷すぎました。

そして、私はこの気持ちを莉亜ちゃんには伝えないことを選びました。私だけが差別されるのならまだ耐えられます。しかし、莉亜ちゃんまだ何かを言われるのは耐えられません。でも、想いは止まることがありません。

「私の今好きな人は、女の子なんだ」

バイセクシャルであるということだけは、打ち明けることにしました。莉亜ちゃんは受け入れてくれる。そう確信していたからです。
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