goodbye青春
朝、目を覚ました時や制服を着替えた時、もう今日で全てが終わると思うと胸の中にあったのはやっぱり悲しみでした。

「……終わりか……」

泣きそうになるのを堪え、泣くなら全てが終わってからでもいいと言い聞かせ、朝ご飯を食べて両親に内緒で書いた手紙を渡して家を出ます。

親友の莉亜(りあ)ちゃんと「今日で最後だね!」と笑い合いました。通い慣れた通学路やバスも最後です。

「神々しいから撮っとこ!」

最後の日ということで、私は莉亜ちゃんとバス停で写真を撮りました。写真の中の二人はとても笑顔で、この笑顔が数時間後には泣いていると思うと胸が苦しくなりました。

コロナウイルスの影響で、在校生と保護者は出席することができず、寂しい卒業式となりました。いつもは満員状態のバスも、今日は車で送ってもらう人もいるためか、空いています。

私は莉亜ちゃんと座り、学校に着くまで話していました。会話に出てくるのは、やはり「寂しい」という言葉。私は窓の外の景色を、ひたすら目に焼き付けました。
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