俺様天然男子
どうなんだろう。



雛森が俺じゃない人を好きになったら、それは仕方ないと思うけど…。



「俺の気持ちの問題ってこと?」

「そう‼︎そういうこと」



うわぁ、大先輩だなぁ。



うん、ちゃんと考えようと思う。



学校から家に帰って、バイトもないので音楽部屋に入った。



歌おう。



リクエストの中から珍しく選んだ男の歌手の歌。



気持ちいいくらい歌ったら、パソコンに向かう。



編集は、いつもあまり手を加えない。



よし、投稿しよう。



全てが終わってからリビングに出れば、珍しく父さんだけだった。



「母さんは?」

「今日、由乃の学校の保護者会なんだって」

「ご飯、どうするの?」

「作ってったから、温めてよ」

「うん」



父さんは料理をしない。



電子レンジは辛うじて使えるけど、前に卵を爆発させて母さんを泣かせてからは触らなくなった。



俺がバイトだったら、父さん餓死だ。



< 102 / 640 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop