俺様天然男子
そして、周りの心配は…『この後に…やれんの…?』ってこと。



「正直、舐めてましたパッと出のお前ら、俺らの前座だろって。ケンカ売って、でも、前座でいいって。引き下がったのに、こんなにやられちゃ…ぶっちゃけ、今、めちゃくちゃやりづらい。でも、最後の文化祭なんで、みなさん、最後までお付き合いください」



なんともいさぎのいい先輩たちだった。



理音くんたちとは比べ物にならなかったと言ったら…可哀想だけど…よかったよ、先輩たち。



負けを認めるって、すごい勇気だと思った。



実際、実力は理音くんたちがいちばんだっと誰もが思ったけど、人気投票は3年生の先輩たち。



理音くんたちは2位だった。



表彰式でもらった賞状。



「いやいや、これ、間違いね」



そう言って、名前も知らない先輩は、山口くんの持つ2位の賞状と、それを交換していた。



ねぇ、理音くん。



あたしね、惚れ直しちゃった。



やっぱり、どんな理音くんも、好きで好きで…大好きだよ。



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