俺様天然男子
怒ってないのに。



次の日に体が動かなくなることがネックなだけで、理音くんの愛情はちゃんと実感してるのに。



「『ヤリたい』からヤるとか、そう言うんじゃなくて…大事にしたいのに、この前は絶対、由乃の気持ち考えてなかったと…思うんだ…」

「理音くんは、やっぱり優しいね」

「そうでもないよ。本当はもっといろんなことしたいし、部屋から出したくないし、なんなら監禁っ…」

「わー‼︎わかったから‼︎わかりました。それ以上言わなくていいです…」

「でもね、俺がそれをやらないのは、由乃が大事だからなんだよって…言い訳っぽいけどさ…」



なんだか可哀想になって来て、手を伸ばした。



悲しい顔、しないでよ。



控えめに抱きしめてくれる腕は、後悔からなのか、力が弱い。



「本当にイヤなら…あたし、今日ここに来てない…」

「…………わかった。ありがとう」

「大好きだよ」

「うん、俺も大好き…。由乃がドMだとは知らなかったけど…」

「はぁ⁉︎やり直しっ‼︎やっぱり怒ることにするっ‼︎」

「ウソウソ、本当にごめんね?」



あたしはきっと、理音くんの『ごめんね』に激ヨワ。



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