俺様天然男子
次の日からは私服の生活。



まだヒマな由乃が朝ごはんを作っていた。



免許も取れたけど、移動は基本的に事務所の車。



だって俺、車ないもん。



「食材、どうしたの?」

「コンビニ行ってきたんだよ。なんか、早く起きちゃって」

「ありがとう」



食べたら仕事に向かいます。



予想外に忙しい俺たちに、ひとりのマネージャーが着いた。



ロン毛をハーフアップにしてて、ヒゲの似合う元バンドマン。



吉沢さん。



「おはようございます」

「おはよう。疲れてねぇかー?」

「大丈夫です。道、迷わなかった?」

「ウタさんちに行く気分になってて、曲がる道そのまま行った」

「あははっ、ご苦労様です」



今日は春にあるフェスの話‼︎



頑張って由乃のこと養えるようになんなきゃね。



「おはよー、嵐生」

「おぅ…」

「めっちゃ疲れた顔ー」

「母ちゃんが俺が卒業できたのが嬉しくて、夜中まで愚痴に付き合わされた…。俺も家、出てぇよ…」



みんなそこそこもらってるから、出たらいいのに。



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