白雪姫に極甘な毒リンゴを 3 (桃華の初恋編)
十環の大切な人たちと

 ☆十環side☆


 桃ちゃん家のお店に手伝いに来た
 一颯のところに
 早速、龍牙さんが話しかけに来た。


「一颯、久しぶりだな」


「龍牙さん、お久しぶりです。
 3年前ですよね?
 龍牙さんが俺の足に
 泣きながらしがみついてきたのは」


「は?
 俺、そんな情けないことしてないし」


「しましたよ。
 覚えていないなら
 教えてあげましょうか?
 あの時の龍牙さんの、一挙手一投足を」


「おい、十環。
 一颯もお前と一緒で
 俺をいじってくるんだけど」


「アハハ。
 俺の親友ですから」


 龍牙さんは
「一颯、店の手伝い、悪いな」と言って
 店の奥に消えていった。
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