夢のような恋だった
KOINOHAJIMARI -恋の始まりー



風花が舞うその日、私ははじめてその人をみた。
息が止まるほど、いや、息をするのも忘れていて、大きく吐き出した息が、白く冷たい空気に溶け込んで消える。

驚くほどキレイで凛としていて、それなのに柔らかく優しそうに笑うその彼は、友人と大学の中庭を歩いていた。

真っ白な花びらのように舞う雪が、彼のブラウンの髪に落ちては消える。
そんな彼から私は目が逸らせなかった。
< 1 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop