完璧御曹司の優しい結婚事情
「おばあちゃん、お待たせ」

「2人にはちゃんと話ができた?」

「うん。太郎君のこともお願いした」

「きっと、天国で仲良くやってるよ」

「そうだね」

さっき通った道を、2人でゆっくりもどっていく。梅雨の間の束の間の晴天を楽しむも、やっぱり空気は湿っぽくて不快感がある。

「おばあちゃん、太郎君はいなくなっちゃったけど、私、これまで通りちょくちょく帰ってくるからね」

「嬉しいよ。でも、お金もかかるし、たまにでいいからね」

「大丈夫。私が帰りたいんだから」

「ありがとう。まあ、彼氏でもできたら、そうも言ってられなくなるよ」

「もう、また言ってる」

おばあちゃんが楽しそうに笑う横で、私は苦笑する。

おばあちゃんとおじいちゃんは、その年代ならではなのか、お見合い結婚だったと聞いている。それが70を過ぎた今でも、2人仲良く暮らしている。そういう出会い方もいいのかもしれない。


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