完璧御曹司の優しい結婚事情
あまりの内容に、言葉が出てこない。なんという失態……
鈴木さん達から守ってくれた上に、マンションにも泊めてくれたなんて。そして、そこまでしてくれた課長に、なぜか謝られているというこの状態……
申し訳ないやら恥ずかしやら、穴があったら入りたいぐらいだ。

「ご、ごめんなさい。そんな大迷惑をおかけしたなんて……」

大慌てで謝罪すると、課長は迷惑なんて思ってないかのような優しい笑みを浮かべている。ど、どうしたらいいんだろうか……

「大丈夫だよ。大切な部下を守れたんだから。もう少し話をしたいんだけど、お腹すいてない?何か用意をするよ。ちょっと待ってて」

「い、いえ。これ以上ご迷惑をおかけするわけには……」

「言ったでしょ?迷惑だなんて思ってないから。一人で食事をするのも味気ないから、付き合ってよ」

「そ、それなら、お手伝いをします」

「大丈夫。食パンを焼くぐらいだから」

優しいけれど有無を言わさない雰囲気に、上げかけた腰をもう一度下ろした。

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