爽やか王子の裏側は




…熱を持った音


すごく近くにあるもんだからうるさい心音が聞こえる




園川くんが…私を好き…




「…好きだよ西村」



っ


胸が苦しい


恋の痛みだ




「西村」


?


「好きだよ」


え


「好き」


まっ



「西村のことが」



ちょっ!



「ちょっと待って!」



し、心臓がやばいからそう何度も言われるともたない…



「わ、わかったから…」


茹でタコみたいに真っ赤になったであろう顔を横に向ける



「…西村は?」


…え?


「西村は、俺のことどう思う?」



…


そうだ、言わなきゃ


普段の園川くんからは信じられないような不安の見える顔




そんなの



私は…



もうちょっと前から



「好き」



言葉にすると何かが溢れるみたいな感覚を覚えた


想いが溢れる



園川くんを好きで仕方ない気持ち


離れたくない気持ち


恋の、気持ち




「西村なんで泣いてんの?」




え、私泣いてんの?


ほおに手を当てると確かに濡れていた


泣いてるんだ


なんでだろう



でも…昨日と全然違う


しょっぱいし、息がしづらいのは確かなのに


全然苦しくない


自然と溢れる涙はむしろ心地いいくらい



園川くんの親指が私の涙を拭う




「…西村…好きだよ」


「私も…大好き」




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