甘酸っぱい恋のお話
プロローグ
 『あぁ~』


私が深くため息を吐きながら心の中でも1番に叫んだだろう。

私、Mは「ちょっぴり」...いや「物凄く」大きな後悔を生み出してしまったのです。

2年生の夏休み前のある日のことだった。みんな夏休みが目の前に来ると分かっていたためクラス中...「学校全体」が盛り上がっていただろう...

*私はその日だけ懸命に覚えているのである。

その日の放課後、廊下で「ざわめき」があった。

周りはみんなひそひそ話をしていて、私は気になり聞き入った。

 『Mの事、Rが好きだって!』

 『お前の事、コイツ好きらしいよ。』


との声だけが広がった。顔が赤くなっている事は自分でも気付いていた。

私の学校では「北門」と「南門」が存在している。

私は南門で帰っていた。家はクラスの中で1番近くて走って2分で着く。

Rも同じ門で門から出ると2つの別れ道があり、よくあるマンガやドラマのようにもちろん別れる。

でもいつもの帰り道とは凄くと言えるほど「とびっきり」正反対であった。

私が恥ずかしくなり、少し早歩きで歩いているとその前にはRがいた。

南門までは校庭を回らなくてはならない。

校庭のど真ん中、つまり私にとってはあり得ないようなマンガ、ドラマ物を再現してもらっているような気持ちだった。

Rは『Mが大好きだぁーーー!』

 『Mと結婚するんだーーー!!』


と声が掠れるくらいまで叫んでくれた。

私はめちゃめちゃ嬉しかった。

何でかって?私の「初恋」の人だったから。
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