fairy tale syndrome
シンデレラ症候群
今日は高校の時の友達だった美月の結婚式。ウェディングドレスを着て、美月は幸せそうにバージンロードを歩いている。素敵ね。いつか、私も運命の人と……。

美月の旦那様になる人は、有名でもなんでもない小さな会社の社員なんですって。あり得ないわ。顔はまあまあいいとしても、高学歴でも高収入でもない。そんなの、運命の王子様とは言えないわよ!

結婚式と披露宴は順調に終わり、私は友達の一人の美香と一緒に帰ることになった。でも少し話をしようとカフェに入る。

「結婚式、素敵だったな〜……。私もあそこで式挙げよっかな〜……」

ミルクティーを飲みながら美香はうっとりとした目をする。美香にも恋人がいたんだっけ。

「美香はどこで彼と出会ったの?」

「ん?合コンだよ。人数合わせで行っただけなんだけど、お付き合いすることになってさ〜……」

合コン?何それ。王子様はお姫様を迎えに来るものでしょう。舞踏会でもない限り、お姫様が行くことなんてないわ。
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