もう一度だけ、キミに逢いたい。
【19.】限界に近づく心と変わらない想い



【伊織side】


「……はっ?え、今お前なんて言った……?」




放課後。


俺はアイスを奢るという昨日の約束を果たすために、最寄りのカフェへ玲音と来ていた。


その玲音はアイスを前にして、鳩が鉄砲玉を食らったようなマヌケな顔をしていた。




「だーかーら、俺の好きな人の名前は鈴木 友梨乃だって言ってんの」


「…え!?お前の好きな人ってあの鈴木 友梨乃だったの……!?」


うそー…予想と全然違ったわ……なんて言っている玲音。


……いや、そんなに驚くことか、普通?


それに、予想ってなんだよ?




「……マジか。前に聞いた伊織の話じゃ、その子、めちゃくちゃ可愛いんだったよね?ってことは、あの噂、マジなんだ……」


「…あの噂って、ゆりがメガネ外すと美少女だっていう噂か?」

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