もう一度だけ、キミに逢いたい。

「……ごめん。無神経なこと言った」


彼は切なげにそう言って、わたしの頭の上に優しく手をおいた。




……嫌、じゃない。


いつもなら、光ちゃん以外に触れられると、嫌悪や恐怖で体が震えたりするのに、彼は…月島くんは……怖くない。


屋上の時もそうだった……


…その、キミの切なげな顔も同じ……




キミは一体なに……?

わたしの何を知ってるの……?


キミが他の人と少し違うと感じるのはなぜ……?


わたしはどうして、こんなにキミのことで心がざわつくの……?




二人だけの秘密の空間で、わたしの心は揺れ動く。




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