人格矯正メロディ
☆☆☆
コトハが教室を歩くと、そこから汚水の臭いがするようになった。
体操着に着替えても、シャワーを浴びても、その臭いはしつこくコトハにこびり付いている。
そしてコトハが近くを通るたびに『臭い』『汚い』『近寄るな』といった言葉が飛び交った。
コトハはいつも以上に縮こまり、自分の席からほとんど動かなくなってしまっていた。
でも、あたしはそんなコトハを見ても何も感じなかった。
だって今のクラストップはこのあたしだ。
コトハはあたしに逆らったんだから、当然イジメられるべきだった。
もしもコトハが頭を下げて謝罪してきたら、その時は許してあげてもいいけれど。
「あぁ~、誰かさんのせいで教室中臭いんだけど!」
マチコとナツコがコトハを取り囲んで大きな声を上げている。
コトハはジッと俯いて耐えている。
「こういう時ってさ、クラスメートの為に早退とかするもんじゃないの?」
「だよねぇ。なんで堂々と教室に戻って来てんの?」
マチコたちの言葉にあたしは自分がトイレに閉じ込められた時のことを思い出した。
あの時かけられたのはただの水だったから、保健室に行って着替えさせてもらったんだっけ。
コトハが教室を歩くと、そこから汚水の臭いがするようになった。
体操着に着替えても、シャワーを浴びても、その臭いはしつこくコトハにこびり付いている。
そしてコトハが近くを通るたびに『臭い』『汚い』『近寄るな』といった言葉が飛び交った。
コトハはいつも以上に縮こまり、自分の席からほとんど動かなくなってしまっていた。
でも、あたしはそんなコトハを見ても何も感じなかった。
だって今のクラストップはこのあたしだ。
コトハはあたしに逆らったんだから、当然イジメられるべきだった。
もしもコトハが頭を下げて謝罪してきたら、その時は許してあげてもいいけれど。
「あぁ~、誰かさんのせいで教室中臭いんだけど!」
マチコとナツコがコトハを取り囲んで大きな声を上げている。
コトハはジッと俯いて耐えている。
「こういう時ってさ、クラスメートの為に早退とかするもんじゃないの?」
「だよねぇ。なんで堂々と教室に戻って来てんの?」
マチコたちの言葉にあたしは自分がトイレに閉じ込められた時のことを思い出した。
あの時かけられたのはただの水だったから、保健室に行って着替えさせてもらったんだっけ。