人格矯正メロディ
《コトハ:すごいじゃん! 人格矯正できてよかったね!》


コトハのメッセージはあたしは少し眉を寄せた。


人格矯正という言い方はあまり好きではなかった。


海は元に戻ったのだ。


元の、優しい海に戻っただけなのだ。


あたしは自分でそう感じていた。


《星羅:コトハのお蔭だよ。ありがとう》


《コトハ:星羅は友達だもん! 幸せになって欲しいしね》


《星羅:コトハはどうなの? 誰かを変えたいと思ったりしないの?》


その質問の答えは少し時間がかかってからあった。


《コトハ:全くないワケじゃないよね。クラスの香澄とかはやっぱり好きになれないしさ。でも我慢できないこともないしね》


《星羅:コトハもダウンロードしておけばいいじゃん! 別に、使いたくないから使わなくていいんだし》


《コトハ;そうだねぇ……。星羅で試したみたいになっちゃってなんだか嫌だけど》


その文面にあたしはプッと噴き出した。


そんなことを気にしていたのか。


《星羅:気にしなくていいよ! 使えるアプリなんだからどんどんダウンロードしなきゃ!》


《コトハ:そうだね。あたしもダウンロードしてみるよ!》
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