私、悪い子じゃないよ、いい子ダヨ


 年の始まりは大変よい日である、中学生になり増えたお年玉をもらえ、久々の従兄弟たちと会う。なんと良い日であろうか。



 母親たちと祖母はおせち料理を作り、父親たちと祖父は酒を飲みながら近辺報告をしている。

私たち、子どもたちは、スゴロクで遊ぶ。



 大きなあばら家の祖父の家はゲーム機などの近代的なゲームはない。
 その代わり百人一首やけん玉、おはじきなどといった、昔ならではのものならいくつかある。

 しかし、それらは大人数で遊べるようなものではない。だから、正月はみんなで作った、手作りスゴロクをするのだ。

 そして今、私はきれいに大きな数字を連発しトップを独走している。

【家の庭に埋蔵金が埋まっていた!+500万】

 という、所持金の増えるマスに何度もあたる。



 強者の笑みというものを従兄弟たちに見せつつサイコロを降る。

【町で偶然とんでも美少女とあった!今日はいい日になりそう!】

 なんのためにあるマスなのか理解出来ずその文を何度も読み返す。



 そして、ふと思うことがあった。



 今日はいい日になりそうか…、今日は、ね…。



 去年のことを思い出し思わずしかめっ面になる。



 今日は、じゃなくて今年は、にしてほしいよ…。

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