君に届け
皆、もうゾロゾロ着ていて
優衣達はクラス発表の紙を見に行った。


「ねー、見えないーっ!」


優衣が叫ぶ。

背、低いんだもん…。


「もー、優衣はぁ!ちっちゃいなぁ。待ってっ今から見るねっ!」


恵美が背伸びして見る。


「どぉ?見えたぁ?」



「ちょっと待…っあ!見えた!アレ?アタシのクラスに優衣居ないっ!
って事は…、離れた?!」


「嘘ぉ~…っ!!じゃ、私は何組?!」


もう一度聞く。


「あー、アタシが4組で優衣が3組!!まぁ、クラス近いし…良いじゃんっ♪
っと、畑野。1組じゃん。ざーんねんっ♪」


「残念じゃないって~~っ!」


会話をしながらも
どんどん恵美が
4組の教室に進んでいく。



イヤだよーっ!!
恵美行かないでぇぇっ!!


とうとう
4組の教室に着いてしまった。


「んじゃぁ、遊びに行くからっ♪」


恵美ぃぃ…。


恵美はウキウキしながら
4組の教室に入っていく。


優衣は
嫌ぁな顔をしながら
3組の教室に入ってく。


「おー、優衣ちゃーっん♪」


見慣れた顔。
千早ちゃんだ。


千早ちゃんとは小学生の3・4年の時、一緒だった。



やっぱり
見慣れない顔つきの人が
たくさん居るなぁ…。
なんて思いながら



黒板に視線をうつす。
そこには席順が書いてあった。
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