俺がしあわせにします
「だから、あいつのいうことなんか間に受けてちゃダメなんだよ」

え?
和奏さんの言うことを聞かなくていい?

「そんなわけにいかないです。和奏さんは自分の気持ちを正直に、俺に話してくれたんです」

「正直に?ありえないな」

え?椎名さん?

「椎名さんも知ってるんじゃないんですか?和奏さんが不倫した理由。知ってたらそんなことっ・・・」

言えるわけない。
彼女は傷ついたんだ。
椎名さんは知らないのか?

「あいつはいつだって、相手や周りのことばかり考えて、自分の正直な気持ちを素直に行動に移さない。俺の知ってる宮原和奏は、そうゆうやつだ」

「椎名さん」

「このまま自分がおまえと付き合ったとしたら、どれだけの人が傷つくだろう?こんなアラサーで不倫なんかしちゃった自分と付き合ったらおまえにとってマイナス要素ばかりじゃないか?絶対釣り合わない。そんなことばっかり考えてるぞ」

「俺にとってマイナスって?」

論外だ。
それってもしかして、全然俺の気持ちが伝わってないってこと?

「だから、そんなことは聞かなくていいんだよ。聞いてたら、一生おまえのものになんかならないよ、あいつは」

「そんなことないです!和奏さんは不安なんですよ。相手が俺だからじゃなくて。浮気されて、捨てられた過去を消しきれないんです。本気の恋愛をするのが怖いんです。だから俺に言ったんです!」

「なんて?」
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