白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
「確かにアリかもな。
桃華ちゃんに
俺らの姫になってもらったら
ここに来る楽しみが増えそうだし」
「総長!
桃華ちゃんを
TODOMEKIの姫にしていいか、
鷹矢さんに聞いてくださいよ」
「そうだな。
桃華がTODOMEKIの姫になったら、
すっげー楽しそうだしな」
ハムハムまで。
私を姫にすることに賛成なんて。
ソファに座る私を
目をキラキラさせた男たちが
見つめている。
「みんな、
そんな、期待した目で見ないでよ!
私、絶対にやらないからね。
だいたい『姫』なんて
私には似合わないでしょ?」
「そんなことないよな?」
「はい。
俺、桃華さんのためなら、
ケンカしてもいいかなって思います」
オイオイ……
一番ケンカが弱そうな青葉くん。
お前がケンカしに出てっても
きっと私が
お前を助けなきゃならなくなるから。