白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集

清香side 2


 ☆清香side☆


 は~。

 虎ちゃんが私の隣にいてくれた時間は
 幸せだったな。


 虎ちゃんとサヨナラして
 自分の部屋にこもってから
 ずっと涙が止まらない。


 私は、部屋の真ん中に
 ぽつんと置いてあるローテーブルに
 顔を伏せ、
 虎ちゃんに告白された日のことを
 思い出していた。


 1年ちょっと前。
 私と虎ちゃんが高2の
 バレンタイン直前。


 図書室で本を読んでいた私の前に
 突然、虎ちゃんが現れた。


 そして、ニコッともしないまま
 私に言ってくれた。


 『俺と……付き合って』って。
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