白雪姫に極甘な毒リンゴを 短編集
龍兄の居場所
☆十環side☆

 夜の8時。
 我が家のリビング。

 
 ただ今
 身長が190センチ近くある
 筋肉質な男が
 声を張り上げ泣いています。


「俺さ、半年も前から
 その子のことが好きでさ……」


 床に三角座りをして
 子供みたいに号泣しているのは

 俺が入っていた暴走族 
 TODOMEKI(トドメキ)の元総長 
 龍牙(りゅうが)さん。22歳。


 TODOMEKIの仲間の前では
 誰も敵わないくらい強くて
 男らしくて
 眩しいくらいカッコいいんだけど……


 俺の家族の前になると
 素の龍牙さんを
 さらけ出してくれる。


 俺たち家族に
 心を開いてくれるのは嬉しいよ。

 すごく嬉しいんだけど……


 でも、たまに、
 ちょっと面倒なことも。
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